TencentDB for MySQLは、単一ノード、2ノード、および3ノードの3種類のアーキテクチャをサポートしています。このドキュメントでは、3ノードアーキテクチャについて説明します。
単一ノードアーキテクチャは、さまざまな分離ポリシーによって、基本型(元のBasic Edition)、基本型(クラウドディスク版)と汎用型(読み取り専用インスタンスがこのアーキテクチャを採用)に分けられます。詳細については、分離ポリシーをご参照ください。
単一ノード - 基本型(クラウドディスク版)
ユースケース
単一データベースノードを使用してアーキテクチャをデプロイし、ノードを1つだけ含むため、コストパフォーマンスが非常に高く、テスト、開発、個人学習などの高可用性および高可用性アーキテクチャを必要としないサービスケースに適しています。
アーキテクチャの特徴
- 基盤となるストレージには、SSDタイプのCBSとEnhanced SSDタイプのCBSが採用されています。
- SSDタイプのCBSは、Tencent CloudがNVMe SSD記憶媒体をベースに提供するフルフラッシュ型ストレージタイプです。低レイテンシー、比較的高いランダムIOPSとスループットのI/O性能、データの安全性が99.9999999%となるストレージサービスを提供します。SSDタイプのCBSはI/O性能に対する要求が比較的高いシナリオに適しています。
- Enhanced SSDタイプのCBS:Tencent Cloudが新世代のストレージエンジンに基づいて設計し、NVMe SSDストレージメディアと最新のネットワークインフラストラクチャに基づいて提供された製品タイプです。低レイテンシー、高ランダムIOPS、高スループットI/O、およびデータ安全性が99.9999999%に達するストレージサービスを提供します。Enhanced SSDタイプのCBSは、遅延に対して高い要件が求められるI/O集約型アプリケーションに適しています。
- SSDタイプのCBSのランダムIOPSパフォーマンスの計算式:ランダムIOPS=min{1800+容量(GiB)×30, 26000}。
- SSDタイプのCBSのスループットパフォーマンスの計算式(MB/s):スループット=min{120+容量(GiB)×0.2, 260}。
- 拡張型SSDタイプのCBSのランダムIOPSパフォーマンスの計算式:ランダムIOPS=min{1800+容量(GiB)×50, 50000}。
- 拡張型SSDタイプのCBSのスループットパフォーマンスの計算式(MB/s):スループット=min{120+容量(GiB)×0.5, 350}。
注意:
- 基本型(CBS版)インスタンスにはSLAが提供されなく、フェイルバックに時間がかかります。本番環境に最大99.99%の可用性保証を提供する2ノードまたは3ノードのバージョンのインスタンスをお勧めします。
- データベースインスタンスのデータ可用性とリカバリ性を確保するために、ディスク領域のうち、データを保持するものでなく、データベースインスタンスのデータ保護のためにほんの一部(5%と予想される)がシステム保護領域として使用されます。
- 拡張型SSDタイプのCBSは、一部のリージョンでのみサポートされます。詳細については、単一ノードCBS版のインスタンスを購入した場合のCBSオプションに準じます。
アーキテクチャの基本枠組み図
単一ノード - 基本型(元の基本型 - サービス終了)
ユースケース
- 単一ノード - 基本型は個人学習、ミニWebサイト、非コアの小規模企業システム及び中規模から大規模の企業の開発テスト環境向けに設計されたものであり、正式なサービス環境では推奨されません。
アーキテクチャの特徴
- 計算とストレージの分離をサポートします。計算ノードに障害が発生した場合には、ノードを交換することで迅速なリカバリを実現します。基盤となるデータはクラウドストレージのトリプリケートテクノロジーを使用して保存し、データの信頼性が確保されており、ハードディスクの障害は、ハードディスクのスナップショットモードで迅速にリカバリできます。
- 単一ノード - 基本型はデータベースへの接続、アクセス、リソースなど、様々な側面から20以上の監視項目を提供し、相応のアラームポリシーを設定することで、CVMの自社構築よりも手間がかからないと同時に、CVMと比較して40%のコスト削減を実現する価格優位性があります。基本型のノードはCVM上に配置されており、ユーザーが自ら構築することよりも優れたデータベースパフォーマンスを提供します。
- MySQL単一ノード - 基本型の基盤となるストレージメディアは90%のI/Oシーンに適した高性能クラウドストレージを使用しており、優れた品質、安価、安定したパフォーマンスです。具体的なIOPS範囲の計算式:{min 1500 + 8 * ディスク容量、max 4500}。例えば、ディスク容量は50GBの場合、IOPS範囲は{min 1900、max 4500}となります。
アーキテクチャの基本枠組み図
注意:
MySQL単一ノード - 基本型は単一ノードアーキテクチャであるため、このノードに障害が発生した場合、リカバリの所要時間はCVMの障害回復よりもわずかに長いです(インスタンスの起動とデータのリカバリが含まれます)。高可用性を必要とするサービスでは、MySQLの2ノード又は3ノードインスタンスを使用することをお勧めします。
単一ノード - 汎用型
ユースケース
読み取りと書き込みの分離を必要とするすべての業界に適用可能、現在、読み取り専用インスタンスにのみ適用されます。
アーキテクチャの特徴
基盤となるストレージはローカルのNVMe SSDディスクを使用することで、高いIOパフォーマンスを提供します。現在、読み取り専用インスタンスに適用されており、サービスの読み取り負荷を分散するのに役立ちます。
アーキテクチャの基本枠組み図
注意:
- 単一ノードの配置はシングルポイントリスクが存在します。1つの読み取り専用インスタンスのみを購入した場合には、サービスの高可用性は保証されません。単一の読み取り専用インスタンスに障害が発生すると、サービスの中断が発生することで、お客様に影響を与える可能性があります。
- 単一の読み取り専用インスタンスのリカバリの所要時間はビジネスのデータ量によって異なり、保証されません。そこで、可用性を必要とするサービスのROグループ内に少なくとも2つの読み取り専用インスタンスを購入するのを強くお勧めします。
関連操作
- 一つか複数の読み取り専用インスタンスを作成することにより、ユーザーの読み書き分離及び1マスター対複数スレーブのユースケースを対応し、ユーザーのデータベース読取負荷能力を大幅に向上させることができます。詳細については、読み取り専用インスタンスドキュメントをご参照ください。
- TencentDB for MySQLは、1つ以上の読み取り専用インスタンスの作成をサポートして、読み取り専用インスタンスのROグループを形成し、可用性を確保します。詳細については、読み取り専用インスタンスのROグループを管理するドキュメントをご参照ください。
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